「5S」と何か・・・
「5S」とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つの言葉の頭文字をとったものです。この5つの言葉を見ると『仕事場を綺麗にすることかな?』と思いますが、もっと本質的な職場環境を改善するための活動のことなんです。
- 整理:必要なものを明確にして不要なものを処分すること。
- 整頓:必要なものを使いやすい場所に置くこと。ムリ、ムダ、ムラの排除
- 清掃:きれいに掃除しチェックすること。習慣化。
- 清潔:清潔な状態を維持すること。
- しつけ:4つの「S」を習慣づけること。
この活動は、職場環境を整えることで、作業効率向上・生産性向上・安全性向上・従業員のモラル向上などの効果が期待できます。
まずは「整理」!赤札作戦!
「整理」をする上で大事なことは「必要なものと不要なものを把握し不要なものを処分する」ことです。
そこで有名な作戦があります。
それが赤札作戦です。
いらないものに赤札を貼っていきます。実際に始めると赤札の多さに驚くかもしれません。赤札がついたものは処分するのですが、今度は空いたスペースを見てさらに驚くかもしれません。
職場には知らず知らずのうちにあらゆる「ムダ」が発生しています。
私も店舗で行ったのですが六畳ぐらいのスペースが生まれたときは感動しました。
このようにしてスペースを作ったら次に「整頓」です。
「整頓」は全員が使いやすい場所
わかりやすいところで言うと文房具類の整頓です。
私が実施したのはレターケースのように中が見える引き出しに文房具類を分けて入れました。
ハサミしか入ってない引き出し、ボールペンしか入ってない引き出し、ガムテープしか入ってない引き出し・・・という形です。
引き出しの表にはテプラで「ハサミ」・「ボールペン」・「ガムテープ」・・・と貼って誰でもわかるようにしました。
更に追及するなら文房具の使用頻度が高いものから手に取りやすい位置にしていくことでその位置が定着しやすくなります。
ほんの一例ですが、「整頓」とは、このように効率化を考え「ムリ・ムダ・ムラ」が無いように定位置管理をしていきます。
「清掃」は整理整頓した状態を維持し、正しい状態を習慣化させることです。
「清掃」することで整理整頓した状態が継続される
仕組みは作った瞬間に形骸化していきます。
せっかく時間を掛けて行った整理整頓もその後何もしなければ廃れて気付いたら元通りになってしまいます。
そこで行わなければいけないのが清掃です。これは日々の清掃が大事ということです。月に1回の清掃も大事かもしれませんが、日々行うことで作業する時にすぐに行動出来ます。また整理整頓を習慣化させることもできます。
帰る前に10分間の清掃時間を設けてみてはどうでしょうか?
「清潔」は整理・整頓・清掃をルール化!
「清潔」とは正しい状態を維持するためにルール化し、異常が起きた際にすぐに発見出来るようにすることです。
例えば最初に5Sをもとに備品の整理をすると必ずトラブルが発生します。それが発注頻度です。
「あれ?ガムテープ無いよ。」「ボールペンあと1本しかないけど大丈夫?」などの声が挙がります。この時に発注頻度のルールを見直すor新たに設ける必要が出てきます。こういう細かいルールを一つひとつ見直すことが清潔な状態を保つカギとなります。
「しつけ」は誤解されがち
最後の「しつけ」は「子供を躾ける」とは意味合いが違います。
「皆が正しい状態を維持するように風土化しましょう」という意味で「しつけ」というよりは「維持」というニュアンスです。
「ハサミ出しっぱなしだから戻しておくね」
「ガムテープ次の発注チェックで発注になりそうだね」
「消耗品のチェックリスト更新しておいたから見ておいてね」
などお互いに協力しあって今の状態を維持・向上させる気持ちを醸成させることです。
ポイントは店舗のトップが関心を持ち、褒めたり、称えたりすることです。
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